中の坊の創業は、明治元年。創業者である梶木源治郎が温泉旅館「中の坊」を譲り受けたことから始まります。
以降、150年にわたって繁栄を続けてきた私たち。
1964年東京オリンピックの前年には「有馬グランドホテル」を開業。1979年には中の坊旅館を建て替え、「中の坊瑞苑」をオープンしました。
また2019年には有馬グランドホテル東館をリニューアルし「別墅 結楽」を開業。古き良き伝統を継承しながら、革新を続けてきました。
太平洋戦争に阪神・淡路大震災、そして新型コロナウイルス感染症。幾多の困難を乗り越え、今日があるのは、常に最幸のおもてなしを心がけ、一期一会を大切にお客様の人生に寄り添い続けてきたからです。親から子、子から孫へ。
創業当初から何代にもわたって通っていただいているお客様も多く、これからもその繋がりを大切に歩んでいきたいと考えています。
そのためには、次の世代へとバトンを繋いでいく仲間が必要です。
私たちとともに、人生を歩みませんか。
有馬の振興に尽力した初代館主・梶木源治郎。私たちはその想いを受け継ぎ、地域社会との連携・共生を大切に歴史を積み重ねてきました。中の坊が創業以来、守り続けてきたのが源治郎の遺した「世の為になれ」という精神です。それは、お客様の為を何よりも想い、行動すること。この精神を大切にしてきたからこそ、世紀を超えてお客様とともに歩み続けることができたわけです。
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中の坊旅館 創業 明治元年
有馬で庄屋を務めていた梶木源治郎は、村の振興の為に資産をすべて使い果たしたと言われています。そして、その謝意として村人から温泉旅館「中の坊」を譲り受けたことから、私たちの歴史は始まりました。
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株式会社中の坊 誕生 昭和37年
太平洋戦争の激化に伴い、旅館施設を神戸市民病院として提供。しばらくの休業期間を経て、昭和21年より旅館業を再開しました。そして、昭和31年に株式会社中の坊旅館を設立。37年に現在の株式会社中の坊へと社名を変更しました。
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有馬グランドホテル開館 昭和38年
1964年東京オリンピックが開催される前年に有馬グランドホテル1号館(現中央館)が開館しました。昭和54年には中の坊旅館を建て替え、中の坊瑞苑をオープン。平成7年1月の阪神・淡路大震災で1号館は大きな被害を受けましたが、約2年半後となる平成9年8月に中央館として生まれ変わりました。
初代館主・梶木源治郎は有馬温泉の新しい歴史を切り拓いたパイオニアでもありました。この進んで新しいことに取り組む進取の気風は、現代にも継承。唯一無二の空間やおもてなしは、伝統と革新の融合によって成り立っています。
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有馬グランドホテル東館 開館
昭和45年、大阪にて万国博覧会が開催。その前年の昭和44年に、現在の別墅 結楽にあたる2号館5階建てが完成しました。
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別墅 結楽 開館
令和元年に有馬グランドホテル東館をリニューアル。有馬の恵みを存分に味わっていただける寛ぎと癒やしのラグジュアリーな空間「別墅 結楽」を開館しました。
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カスタム会席開始
ご家族やご友人、大切な人とのひとときを、かけがえのないものにしたい。そんな想いのもと、令和2年にカスタム会席という新しい会席の形が誕生しました。
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SDGsへの取り組み
持続可能な社会の実現に向けて、国際目標として掲げられるSDGs。好きな料理をお好みの分だけ注文し、お客様一人ひとりにあった会席をオーダーできる「カスタム会席」による食べ残しの削減をはじめ、地産地消食材の活用、日本の伝統文化ならびに伝統技術の継承、各システムのIT化による効率化・ペーパーレス化など、中の坊独自の取り組みがSDGsの実現に繋がっています。
その時、その場に合ったおもてなしを心がけることや、時間や心にゆとりを持つことの大切さなど、茶道の基本となるおもてなしの心構えが記された利休七則。私たちはいかなる場面においても最幸のおもてなしを尽くせるように、この七則を大切にしています。
新型コロナウイルス感染症により、世界の価値観が一変。文化の本質的価値が問い直される今、日本固有の文化である、このおもてなしの心がより大切になってきています。
利休七則/一、茶は服のよきように点て。二、炭は湯の沸くように置き。三、花は野にあるように。四、夏は涼しく冬は暖かに。五、刻限は早めに。六、降らずとも傘の用意。七、相客に心せよ。この中でも私たちが特に大事にしているのが、(一)の心得。相手の心を読み解き、その時々に合わせた気配りや行動を強く心がけています。
茶の湯のこころを大切にする中の坊では、それをおもてなしの中に取り込むために外部から講師を招いて研修を実施。新入社員研修をはじめ、折に触れて、利休の教えを学ぶ機会を設けています。
一期一会もまた茶道から生まれた言葉のひとつです。利休七則と同様に、千利休が遺したとされるその言葉は、おもてなしの極意であり、私たちが大切にするこころでもあります。
一期一会という言葉には、「茶会に臨むときは、それが二度と繰り返されることのない一生に一度の会と心得、相手に対して精一杯の誠意を尽くしなさい」という意味が込められています。
一生に一度の記念日も、ありふれた一日も。私たちはお客様の毎日をかけがえのない一日であると考え、常に心のこもった精一杯のおもてなしでお客様をお迎えすることを心がけています。
日本の三古泉・三名泉の一つとして知られる有馬温泉。その文化は、飛鳥時代よりこの地に根付いています。幾多の苦難を乗り越え、受け継がれてきた有馬温泉。時代が変わっても、人々を魅了する価値が、ここにはあるということです。
万葉集や古事記、風土記にも登場する有馬温泉。太閤秀吉が愛したとされる「金泉」と、炭酸泉とラジウム泉からなる「銀泉」があり、環境省が療養泉として指定する九つの主成分のうち七つの成分を含む世界的にも希少な泉質が特徴です。
柿本人麻呂や小野小町といった歌人たちも訪れ、歌を詠んだと言われる有馬。六甲山の中腹に位置し、季節によって表情を変える豊かな自然は、万葉の頃から人々を魅了し続けてきました。
摂津・播磨・但馬・丹波・淡路。歴史も風土も異なる五国で構成される兵庫県。兵庫五国の自然の恵みを味わえるところも、その中心に位置する有馬の魅力です。瀬戸内海や日本海で水揚げされる新鮮な海の幸。日本を代表するブランド牛「神戸牛」に、松茸や山の芋といった丹波の山の幸。他では味わえない四季折々の味覚が、かけがえのない一日を彩ります。
有馬温泉がシーズンを問わず多くのお客様で賑わっている大きな要因のひとつが、特徴的な立地にあります。豊かな自然の中にありながら、京阪神からのアクセスも抜群。大都市圏に隣接する温泉地は国内でもめずらしく、稀有な存在です。移動にかかる費用や時間を、温泉街や宿でのひとときに充てる。他ではできない旅が、ここにあります。
「有馬グランドホテル」と「中の坊 瑞苑」。「人生を、ともにするホテル」をコンセプトに掲げる中の坊では、多彩な表情を持った二つの宿で、お客様のあらゆる一日をかけがえのない一日へと誘います。
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有馬グランドホテル
有馬グランドホテル本館は、お客様の数だけ楽しみ方があるオールラウンドなホテルです。格式と親しみやすさを兼ね揃えるホテルは、お年寄りからお子様まで、世代を超えて愛されています。令和元年に東館のリニューアルに伴い誕生した「別墅 結楽」は、有馬の恵みを存分に味わっていただける寛ぎと癒やしのラグジュアリーな空間です。一生の思い出に残るプレミアムなひとときをお愉しみいただけます。
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- ロビー・ラウンジ「ルシェッロ」
- 時分時
- クラブラウンジ(別墅 結楽)
- アクアテラス
- 売店「心陽(KOHARU)」
- ガーデンプール(夏季限定)
- ドッグ・アップ・ヴィラ
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中の坊 瑞苑
建久2年(1191年)、仁西が薬師如来を守護する十二の宿坊を建てたことが起源と伝えられる有馬温泉。その中の一つである「中の坊」を継承する「中の坊 瑞苑」は、日本のおもてなしの粋を集めた上質な宿です。有馬が誇る「金泉」「銀泉」と兵庫五国の山海の恵みを心ゆくまで愉しむことができる瑞苑は、大人のための空間として一期一会の日々を贅沢に彩ります。
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- 和食レストラン「旬彩 猪名野」
- ラウンジ「里楽」
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北瑞苑
中の坊が有馬の地で150年にわたって育んできた「伝統の懐石料理」と「おもてなしの心」をお愉しみいただける大阪北新地「北瑞苑」。都会の喧騒を忘れるほどの静寂と和の安らぎ。贅を尽くした空間での極上のおもてなしが、婚礼のお顔合わせからビジネスのご会食まで、大切なひとときを一生の思い出へと昇華します。
ご宿泊いただくたびに、新しい発見がある。お客様の一期一会の日々を大切にするために、常に新しい表情でお迎えしたいと考えています。例えば、お料理を盛り付ける器も、大量生産の既製品ではなく、オリジナルの器を使用。季節やお料理に合わせて、こだわりの器に盛り付けることで、特別感を演出しています。
館内の調度品においても「コブシの花」「有馬籠」「瓢箪」「六甲山系」など、有馬にゆかりのあるものをモチーフにオーダーメイド。細部にいたるこだわりも、私たちが考えるおもてなしのひとつです。
ロビーに輝くシャンデリアは、有馬の里に春を告げるコブシの花をモチーフにしています。有馬にはコブシの花が満開になった年は商売が繁盛するという言い伝えがあり、そこには阪神大震災からの復興への願いが込められています。